東証グロース · 4168 · 12月期 Yappli, Inc.

株式会社ヤプリ

企業がプログラミングなしでスマートフォンアプリなどを作り、運用できるSaaS企業
終値
¥7452026年5月19日
−41% 2025年8月高値 · +27% 2025年4月安値
時価総額 / EV
¥95億 / EV ¥85億
ネットキャッシュ ¥10.4億(時価総額の11%)· FY25総還元 34%
EV / EBIT · 会社計画ベース
8.5x
実績 9.6x · 2025年8月高値時 ~15x(会社計画ベース) · 選定基準は12x以下
投下資本利益率 · 実績
24%
FY24 20.5% → FY25 24% · 再加速 · ROE 37%(税効果で純利益かさ上げ)
営業利益率
23% · FY26 Q1実績
FY25報告 14.6% · FY26会社計画 14.7% · Q1は過去最高水準、広告費は下期に増える計画
株式数 & 流動性
12.78百万株 · 東証グロース
自己株 20.9万株(1.6%) · 60日平均売買代金 ~¥79百万
01 · 株価レジーム

この2年間、株価を動かしてきたものは何か

株価は2025年4月7日の¥585から同年8月18日の¥1,263へ、4カ月で+116%上昇した。初配と、複数製品による成長への期待を織り込んだ動きだった。その後は9カ月にわたって約40%下落した。転機となったのは、2025年11月13日に発表したチューズモンスター(現 株式会社ヤプリフードコネクト)の買収である。FY25会社予想の上方修正と同日に開示され、買収対価¥130百万円のうち¥113百万円(87%)をのれんとして計上した。2026年2月13日の本決算では、FY26で繰越欠損金による節税効果を使い切ると説明した。FY27から純利益が通常の税負担を反映した水準に戻ることも、株価の見方を変えた。

4168 対 TOPIX · 24カ月 · 日足ローソク+出来高
高値 ¥1,263 · 2025-08-18 安値 ¥585 · 2025-04-07 現在 ¥745
ヤプリ · 日足ローソク 60日単純移動平均 TOPIX 連動指数(1308.T)リベース 出来高

01 · 上昇局面 ヤプリの主力事業は、専門のエンジニアがいなくてもiOS/Android向けアプリを作成し、配信後の運用まで行えるノーコードSaaSである。利用企業はアパレル、外食、スポーツチーム、メディアなどに広がり、近年は社内向けの従業員コミュニケーション(HR領域)でも導入が増えている。強みはアプリを作る機能そのものより、ストア審査への対応、OS更新、プッシュ通知、会員ID、ポイント、CMSなど、運用に伴う面倒な作業を継続的に引き受ける点にある。Q1 FY26のLTM解約率は0.86%で、前期の0.92%からさらに低下した。売上は月額利用料などの継続収入が約8割、導入支援などのサービス収入が約2割を占める。2024年以降はYappliにWebX、MiniApp、MobileOrderを加えた4製品体制へ広げ、Q1 FY26の契約数は958件、粗利率は69.8%、月額ARPUは¥466千、LTV/CACは6.6倍となった。新規顧客への導入支援を起点に、既存のCRM・ID・ポイント基盤へ別製品を追加していくことで、顧客当たりの取引を広げる構造である。株価は¥585の24カ月安値を2025年4月7日に付けた後、2025年5月14日から反発した。Q1 FY25決算と同日に会社が「配当方針の変更」を発表し、初配となる年間¥12を示したことが転機となった。2025年11月13日には年間¥13へ増額し、FY25実績の配当性向は18.1%となった。成長投資に資金を回すだけだった会社が株主還元も始めたことで、市場の見方が変わった。その後、2025年8月13日のQ2決算で導入支援売上が伸び、2025年5月に提供を始めたYappli WebX(2024年10月に譲り受けたsmartLPのソフトウェア資産が基盤)の展開も進んだ。株価は8月18日に¥1,263まで上昇し、4カ月で+116%となった。この水準は、当時の会社計画を前提に翌12カ月EV/EBITで約15倍に相当し、黒字の国内中型SaaS企業としても高い評価だった。

02 · 高値圏での調整 2025年11月13日、会社は同日に2つの開示を行った。第一に、FY25営業利益ガイダンスを¥750Mから¥830Mへ引き上げ、配当予想も増額 — 単独で読めばラリーを継続させるべき上方修正であった。第二に、同日の別開示で株式会社チューズモンスター(現 株式会社ヤプリフードコネクト)の取得を¥130Mの現金対価で発表 — このうち¥113M(87%)がのれんとして認識され9年定額償却が始まる旨、ならびに当該案件のIRRを同額の自社株買い実施と比較する事後検証フレームは未提示である旨が明らかとなった。秋を通じてマルチプロダクト戦略の実行リスクを市場が織り込み直す中、株価は¥900台から¥700台へマルチプル圧縮した。2026年2月13日のFY25本決算は売上¥6,056M、親会社単体営業利益¥889M(+61.5%)、純利益¥920Mと、11月修正後ガイドを上回って着地した。しかし同時開示のFY26ガイダンスは営業利益¥1,000M(+13.3%)、純利益¥930M(+1.0%)と減速感を打ち出し、決算説明会で会社はFY26で繰越欠損金による税効果メリットを使い切るため、FY27純利益は本業の営業利益ベースへ正常化する旨を明言した。市場の読みはマルチプル圧縮の追加触媒として作用し、冬から春にかけて株価は¥800台から¥700台へ修正局面を辿った。反転の構造は2層 — FY25からの傾き減速に対する正当なマルチプル収斂と、FY27税効果ランオフ物語への過剰反応 — が並列している。

03 · 現時点 FY26 Q1決算は2026年5月13日に着地した。売上¥1,707M(+19.1%)、営業利益¥396M(+77.6%)、純利益¥390M(+75.1%)、営業利益率23.2%はFY26通期ガイド14.7%を8.5ポイント上回り、上場以来の最高水準を更新した。LTM解約率は0.92%から0.86%へ改善し、会社が想定したFY26下半期の改善時期を1〜2四半期前倒した。LTV/CAC比率6.6倍は会社の再投資閾値5倍を上回り、4プロダクト合計契約数は958件、クロスセル事例にはアルペン、ドクターマーチン、猿田彦珈琲が並ぶ。同日に発表されたFY26年間配当の¥14から¥15への第2次上方修正(配当性向20.6%)に加え、4月1日付で登用済みの4名の執行役員(COO・CFO・CHRO、CoSは1月1日付) — 特にCFO配置は資本配分規律の制度化シグナルとして受け止められる。株価は¥745まで戻したが、2025年8月の水準から依然−41%にとどまり、フォワードEV/EBITで約6.5倍分のマルチプル圧縮が残存している — その半分はQ1営業利益率の構造性に対する正当な留保、残り半分はFY27税効果ランオフ物語への過剰織り込みとして読める。今後4四半期で解消されるのは、Q1の営業利益率23.2%が広告費を¥180M/四半期へ通常化させた後もQ2およびQ3 FY26がそれぞれ営業利益率18%以上で着地し構造性が確認されるか、資本還元政策が配当性向30%以上または公式の総還元算定式として制度化されるか、そして領域別解約率の開示によりMarketingコホートの維持率がLTM 1.0%未満で着地するか、という3点である。

02 · 投資家の論点

投資家の見方が分かれる3つの論点

直近の決算とIR説明会を踏まえると、論点は三つある。利益率は今後も高まるのか、株主還元は続くのか、複数製品による成長は採算を伴うのかである。

論点 01 · 利益率の持続性
FY26 Q1の営業利益率23.2%は今後も続くのか、それとも広告費の計上時期による一時的な上振れか。
強気 強気派は、人員、研究開発、複数製品への費用を増やしながらQ1 FY26の利益率が上がったことを、規模の拡大による採算改善の証拠とみる。複数製品を本格展開する初年度の費用を負担しても、利益率は高まっている。売上総利益率は、制作支援サービスの構成比とサーバー費用の効率化によって69.8%へ上昇した。4製品合計で958契約、解約率は1%未満、顧客生涯価値を獲得費用で割ったLTV/CAC比率は6.6倍と、会社が再投資の目安とする5倍を上回る。Q2とQ3 FY26がそれぞれ営業利益率18%以上、売上成長率15%以上となり、広告費を計画どおり四半期¥180Mへ戻してもH1の高い増分利益率を保てれば、この見方は成立する。
弱気 弱気派は、Q1の23.2%には、高採算の制作支援サービスを前倒しで計上した効果と、広告費が¥150Mと会社計画の四半期¥180Mを下回った効果が重なっていると指摘する。複数製品を展開する現在の実力に近い利益率は、FY26会社予想の14.7%だとみる。Q2 FY26の営業利益率が14〜16%へ下がれば、Q1の23.2%は製品構成と費用計上時期による一時的な上振れで、利益率が恒常的に高まったわけではなかったと判断できる。
論点 02 · 資本還元
¥15の配当は継続的な還元方針の始まりなのか、それとも成長投資を続ける間の上限なのか。
強気 強気派は、ヤプリがROE37%、ネットキャッシュ¥10.4億、FY25営業CF¥7.76億を実現している点に注目する。新たな投資先を見つけるより速く現金が増える事業になっている。2026年4月1日付でCFOを登用したことも、資本政策を制度化する兆しとみる。FY25の総還元率は34%(配当¥1.66億+自社株買い¥1.49億)で、数年間にわたり成長へ再投資した後の最初の株主還元だった。FY26の¥15配当は配当性向を20.6%へ引き上げる。FY26本決算(2027年2月)で配当性向目標が30%以上へ高まるか、複数年の自社株買い枠または総還元額の算定式が明確になれば、この見方は成立する。
弱気 弱気派は、会社が今も成長投資を最優先としている点を指摘する。2025年11月に買収したチューズモンスターは、取得対価¥130百万円のうち87%がのれんだったが、買収後の成果をどう検証するかは公表していない。Q1 FY26でも自社株買いは「未定」とされ、過去と姿勢は変わっていない。FY26本決算でも配当性向目標が据え置かれ、自社株買いがなく、ネットキャッシュが¥15億を超えても具体的な使い道が明らかにならなければ、この見方は成立する。
論点 03 · マルチプロダクト戦略
4製品の展開で単価と契約数は伸びるのか、それとも月額事業の採算が悪化するのか。
強気 強気派は、FY26 Q1の4製品合計が958契約(前年比+6.9%)に増えたことに注目する。このうち中核のYappliは939件で、残りは既存顧客がWebX・MiniAppも利用した分である。YFCの「Yappli MobileOrder」は契約数に含まない。WebX・MiniAppは価格が低いものの、平均月額利用料は¥466千(前年比+3.9%)を維持した。アルペン、ドクターマーチン、猿田彦珈琲などの事例からも、企業が複数のデジタル接点をヤプリにまとめていることが分かる。FY26通期契約数が1,020件を超え、平均月額利用料も¥460千以上となれば、この見方は成立する。
弱気 弱気派は、クロスセル事例が一握りの大手社名に集中している点、そして契約数全体の62%を占めるYappli for Marketing(リテール向け)のLTM解約率がFY25中に0.77%から0.92%へ上昇し、Q1 FY26で0.86%へ改善した経緯 — しかし領域別解約率は依然非開示である — に注意を促す。HR・UNITEの急成長がMarketing領域の高水準解約率を希釈している可能性が残る。見方が成立するのは、FY26本決算開示で領域別解約率が公表され、マーケティング顧客群が依然LTM 1.0%超で確認される場合である。
03 · 資本効率を左右する材料

評価を変え得る3つの開示・資本政策

資本効率をめぐる疑問を減らし得る三つの材料を挙げる。いずれも利益が増えるのを待たずに、評価を変え得る

注目点 01 · 資本政策
総還元方針と還元額の下限
FY25資本還元の内訳と今後の配分余地
FY25 配当
¥1.66億
FY25 自社株買い
¥1.49億
FY25 親会社純利益
¥9.2億
貸借対照表上のネットキャッシュ
¥10.4億
FY25総還元34%(ROE 37%のもと) · FY26自社株買い「未定」 · 現金残高は引き続き増加
資本配分の算術を5段階で辿る。第一に、FY25純利益は¥920M、総還元率は34%であり、内部留保率は66% — 留保利益¥605Mである。第二に、開示ベースの有機的展開はR&D ¥337M(費用処理)、capex ¥0.6M、チューズモンスター買収¥130Mの合計 — 展開額¥468Mである。第三に、残余は¥605M − ¥468M ≈ ¥137M、これがキャッシュ・パイルへ直接流入した余剰である(BS現金は年間で¥1,959Mから¥2,204Mへ動いており、方向性は整合する)。第四に、ヤプリのトレーリングROCEは24%、これがハードルである — 留保された1円は、単純に配当として支払うのと比べて価値増大的であるためには、追加展開において少なくとも24%を稼ぐ必要がある。第五に、有機的展開が概ね¥500Mを超えると限界機会は狭まり、チューズモンスター案件のれん比率87%水準のM&Aではハードルを越えない — よって価値非増大的な限界の1円は、銀行預金で約0.4%を稼ぐキャッシュとして滞留する。キャッシュは時価総額対比で比率を上げ続けており、資本配分の枠組みは公表されていない。ROCEを上回る再投資先が見つからなければ、キャッシュ残高は毎年積み上がり続ける構造である。展開が追いつかない場合に余剰を吸収する算式ベースの総還元方針があれば、この差を埋められる。
実行負担
取締役会決議+IR資料1スライド
最も早い確認時期
FY26 Q2決算開示 · 2026年8月
注目点 02 · 開示
分野別の解約率と売上継続率(NRR)
FY25-Q1 FY26 LTM解約率 · 全体と顧客層別
マーケティング領域(62%)
~1.1% 推定
HR / UNITE(16%)
~0.3% 推定
その他(22%)
~0.8% 推定
全体のLTM(開示済)
0.86%
領域別解約率は未開示 · 顧客層の構成比は契約数開示からの推定
ヤプリの顧客基盤は、3つの顧客領域(コホート)に整理される — 小売・EC・アパレル向けアプリ(Yappli for Marketing)、HR・従業員エンゲージメント向けアプリ(UNITE by Yappli)、そしてBtoB・メディア・自治体向けの残余領域である。この3つが同社の顧客コホートであり、各コホートの維持率動学が、1件の契約から最終的にどれだけの売上が回収されるかを決める。契約が長く続くほど、その契約から得られる累計収益は大きくなる — 会社はこれをライフタイムバリュー(LTV)と呼ぶ。現状で開示されているのはLTM全社1本の解約率のみである。会社はQ4 FY25のIRブリーフィングで、ヘッドラインLTM解約率の0.77%から0.92%への上昇は主にMarketingコホートによるものだと説明した。Q1 FY26の0.86%への改善も、Marketingコホート自体が回復したのか、それともHR・UNITE領域の急成長がMarketingの依然高い解約率を希釈した結果に過ぎないのかは、外部からは判別できないままである。Marketingコホートは契約数の62%を占め、利益体質を支配する位置にある。領域別LTM解約率と売上ベースNRR(マーケティング/HR/その他)の四半期開示が、コホート別の契約数とともにあれば、ミックス由来のヘッドラインから構造的な維持率ストーリーを分離できる。市場は現在、Marketingコホートのコホート別数字が不透明であるという理由でそのLTVに不透明性ディスカウントを課しており、対称的な開示はそのディスカウントを取り除く。
実行負担
決算資料1表追加
最も早い確認時期
FY26 Q2決算 · 2026年8月
注目点 03 · 開示
M&Aの判断基準とYFC初年度の単独業績
チューズモンスター(YFC)買収の仕組み
買収対価
¥1.30億
のれん計上
¥1.13億(87%)
純資産受入
¥0.17億
9年定額償却
年¥12.6百万円
同額を自社株買いに充てた場合との比較は未開示
会社はチューズモンスター買収(2025年11月28日、¥130百万円現金、うちのれん¥113百万円=87%を9年定額償却)を、LINEミニアプリ・チャネルと外食垂直への能力獲得案件と位置付けている。一方で、買収対価¥130百万円を同時点のバリュエーションで自社株買いに振り向けた代替案とのIRR比較は依然未開示であり、4月1日のCFO登用が示唆した資本配分規律の制度化は見取り図の段階にとどまる。FY26本決算でヤプリフードコネクトの初年度単独売上・営業利益が開示され、将来案件向けにCFO署名のIRR対代替活用閾値フレームも公表されれば、買収判断を事後検証しやすくなり、減損リスクの評価も変わる。
実行負担
IR資料1スライド+有価証券報告書の関連注記
最も早い確認時期
FY26本決算 · 2027年2月
04 · バリュエーション

今後4四半期のシナリオ

今後4四半期に考えられる展開を、弱気・基本・強気の三つに分けた。開示と業績の組み合わせを示したもので、将来の株価を予想するものではない

弱気シナリオ
¥550 – ¥650
−26% から −13%
試算上の評価倍率 · ~5–6x EV/EBIT(予想ベース)
Q1の高営業利益率はPSミックスとタイミングの一過性要因に帰着し、マーケティング顧客群の解約率は再上昇局面に入る。資本は積み上がるのみで、3つの開示・資本政策の梃はいずれも発動しない。
この経路が成立する条件
  • Q2 FY26営業利益率が 16%以下 に圧縮、通期会社計画14.7%付近で着地。
  • FY26通期契約数の伸びが +5%以下。マーケティング領域の解約圧力再燃でLTM解約率が再度1.0%超へ。
  • FY26本決算で配当性向目標が据え置かれ、自社株買い枠の認可はなく、ネットキャッシュは ¥15億 を突破する。
  • 領域別解約率の開示なし、YFC初年度売上は ¥2.5億未満 で営業損益は損益分岐点以下。
  • FY27に税負担軽減の効果がなくなり、純利益が通常の税負担を反映した水準へ戻ることへの懸念が、市場の見方を引き続き左右する。

弱気ケースの¥550–¥650は、FY26予想ベースEV/EBITで ~4.6–5.6x に相当する。国内中型SaaS同業他社の10–15xを大きく下回り、日本の軽資産型技術企業の非公開化案件で見られる7–10xも下回る水準である。業績ではなく評価倍率だけが下がり、戦略買収者が支払う水準より市場評価が低い状態が続く場合に限って成り立つ。

基本シナリオ
¥850 – ¥1,000
+14% から +34%
試算上の評価倍率 · ~10–11x EV/EBIT(予想ベース)
Q1の営業利益率は通常広告費水準下でも部分的に維持され、Q3決算で上方修正に至る。開示・資本政策で挙げた3つの改善策のうち1つが実現する
この経路が成立する条件
  • FY26 Q2(2026年8月)営業利益率 18%以上 ・売上成長率15%以上、FY26営業利益が ¥10.8億以上 (会社計画比+8%)でQ3に上方修正発表。
  • FY26通期契約数が 1,020件超 で複数製品の追加導入が継続。
  • 領域別解約率・NRRの開示 または 公式の総還元算定式 がFY26本決算で公表される。
  • YFC初年度売上が ¥2.5億〜¥4億 の範囲で、貢献利益はプラス。
強気シナリオ
¥1,150 – ¥1,350
+54% から +81%
試算上の評価倍率 · ~13–15x EV/EBIT(予想ベース)
Q1の営業利益率が構造的フロアとして確認され、開示・資本政策で挙げた3つの改善策のうち2つが実現する。FY27税効果ランオフは事前にフレーミングされる。
この経路が成立する条件
  • Q2 FY26営業利益率 20%以上、売上成長率18%以上、FY26営業利益 ¥11.5億以上 (会社計画比+15%)で上方修正発表。
  • 合計契約数が 1,050件以上 へ。Yappli MiniApp + MobileOrderが重点顧客以外にも広がる。
  • FY26本決算で資本還元政策が制度化、¥3〜5億規模の自社株買い枠が配当と並行で認可される。
  • 領域別解約率開示でマーケティング顧客群がLTM 1.0%未満で確認される。
  • FY26本決算でFY27純利益の正常化が事前に説明される — FY27営業利益成長率15%以上を維持しつつ、純利益は営業利益基準にリセット。

強気ケースの上限¥1,350は2025年8月高値¥1,263を僅かに上回り、予想ベースEV/EBITが~13-15xまで上昇する場合の水準である。サイボウズ(10x)、PR TIMES(12x)、HENNGE(25x)が並ぶ国内中型黒字SaaSの評価水準では中ほどに当たる。さらに高い評価には、Yappli WebX・MiniAppが第2の収益成長源として定着することが必要になるが、これは今後4四半期では確認しきれない中期的な成長余地である。

SOTP · 本業 Yappli プラットフォーム
Yappli + Yappli WebX + Yappli MiniApp · グループ売上の約95%
FY26セグメント売上(推定)~¥65億
セグメント営業利益率(FY26会社計画をもとにした近似値)~15%
試算上のセグメント営業利益(中位)~¥9.75億
同業他社評価倍率(サイボウズ10x、PR TIMES 12x)~10–12x EV/EBIT
中位含意EV:~¥100–120億(フォワードセグメント営業利益の11x)
SOTP · YFC + 持分法 + ネットキャッシュ
ヤプリフードコネクト(51.4%)+ フラー持分法(21.8%)+ ネットキャッシュ
YFC FY26売上(推定)~¥2.5–4億
YFC試算EV(売上1.5–2x)~¥3.75–8億
フラー持分法簿価¥4.99億
余剰ネットキャッシュ加算¥10.4億
SOTP試算と現在のEVの比較試算時価総額 ~¥110–140億 / 現在 ¥95億
3つのCATALYST注目点のうち1つが発動すれば、SOTPは基本〜強気シナリオを支持する
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